ファイルサーバーなどの社内ネットワーク上に置いてある共有フォルダのExcelファイルを開こうとすると誰かが開いているというメッセージが出たことはないでしょうか?
その状態でExcelファイルを開こうとすると「読み取り専用」でしかファイルを開くことが出来ず、更新作業を行うことができません。本当に誰かが開いていれば閉じてもらえれば更新できるようになるのですが、誰も使っていないのに使用中になる場合があります。一定時間が経過すると正しく編集可能な状態で表示されるようになりますが、いつ読み取り専用が解放されるか分かりません。
急いでファイルを更新しないといけない時は、別名ファイルを作って、後でファイルを差し替えて対応していることもあると思います。このような更新方法を実施しているとファイルの差し替えを忘れたりして、どのファイルがマスターなのか、どのファイルが最新なのか分からなくなってしまいます。
あまり知られてないですが、Excelには「読み取り専用設定/解除」の機能が搭載されています。デフォルトの表示ではリボン部分(上のホーム、データ、表示の項目とところ)に表示されていません。リボン部分を編集して「読み取り専用設定/解除」のボタンを押せるようにしておけば、本当に誰も使っていないファイルであれば読み取り専用の解除をすることができます。
今回は読み取り専用ファイルが解除できない場合の対処方法についてご紹介します。ちなみにWindowsの機能ではありませんので、Windows10でもWindows7でも同じ操作で勝手に読み取り専用になったファイルの解除をすることができます。なお、本当に別の人がファイルを使用している場合は解除できません。
読み取り専用設定/解除ボタンの設置方法
Excelのオプションの画面が開きます。ここから「読み取り専用設定/解除」のボタンをタブに設置することができます。ただ、既存のタブ/グループのメニューにはコマンドを追加することができませんので、先に任意のグループを作る必要があります。
リボンにカスタマイズしてコマンドを追加する場合、自分で作成したグループにしか追加することができません。
事前に「新しいタブ」と「新しいグループ」を作っておきましょう。
※「新しいタブ」を作成すると自動的に「新しいグループ」も作成されます。
「新しいタブ」「新しいグループ」の作り方
挿入したい個所を選択したうえで、「新しいタブ」のボタンをクリックします。
※この場合「ホーム」の下に追加されます。
「名前の変更」ボタンから任意の名前に変更することができます。
「読み取り専用の設定/解除」コマンドの追加
「コマンドの選択」のプルダウンメニューから「すべてのコマンド」を選択します。
※割と下の方にあります。残念ながら検索機能がないので、目視で探す必要があります。スクロールの場所を目安に探してみてください。
「読み取り専用の設定/解除」を選択した状態で、「追加」ボタンをクリックします。
右の「リボンのユーザー設定」の指定の場所に追加されたことを確認して、「OK」ボタンをクリックします。
リボンのメニューに追加されます。一度設定しておけば、毎回設定する必要はありませんので、「読み取り専用設定/解除」のボタンを押して、読み取り専用の解除をすることができます。
繰り返しになりますが、あくまでも誰も使っていないファイルでしか読み取り専用の解除はできませんのでご注意ください。